冬になると感染性胃腸炎が流行します。その原因であるノロウイルスによる食中毒が多発する恐れがあるとして、名古屋市ではノロウイルス食中毒警報が発令されました。(発令日2月6日)

ノロウイルスは感染力が非常に強いウイルスです。誰か1人感染するとあっという間に家庭内で広がってしまいます。

ノロウイルスの症状と治療は?

吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛(潜伏期間は12〜48時間)

お子さまは胃をひっくり返すような嘔吐や強い吐き気が起こります。大人は下痢になることが多いです。

実際にノロウイルスに感染した子ども(2歳児)の嘔吐を見たことがありますが、特に体調不良の前兆がなかったところから、突然何の前触れもなく「噴水」のようにぴゅーっ!!と吐いてしまいました😱

これは体がウイルスを排出しようとする反応のため特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法をするしかないのです💦

とはいえ乳幼児では嘔吐・下痢による脱水や低ナトリウム血症に特に注意しなければいけません。

ノロウイルスを疑うような症状がある場合、早めにかかりつけ医を受診しましょう。

家庭内感染をどう予防する?!

お子さまがノロウイルスに感染してしまった場合、嘔吐や排泄物の処理をしているうちに家族も感染してしまうケースが非常に多いです。

ノロウイルスは10~100個程度というわずかな量が体内に侵入するだけでも感染・発症してしまうそうです(下痢便1g中のウイルス量は100万~10億個)。

お子さまが嘔吐・下痢した時の対処法

①絶対に素手で処理しない。ビニル手袋等、使い捨てのものを使う

②マスク・メガネ・使い捨てエプロンをして防御

③0.1%次亜塩素酸ナトリウム液で汚物処理(ペーパータオルにしみ込ませて拭く・覆う等。スプレーはウイルスが舞い上がるのでNG)

④衣服についてしまった場合は約 0.02%次亜塩素酸ナトリウム液で消毒し、その他の衣類とは分けて洗濯する

⑤空気中のウイルスが屋外に出るように換気する

このようにガイドラインでは書かれていますが、実際のところ、家庭で突然子どもが嘔吐すると慌ててしまいますし、子どものケアをしながら嘔吐物の処理を適切にするのは至難の業です。ママパパ2人で対処して、2人ともひどい下痢になってしまった…という話もよく聞きます😭

完全に完全を防ぐのは難しいかもしれませんが、もしもの時を想定して、使い捨て手袋やエプロンを用意しておく、ママパパ間で感染対策を共有して役割分担を決めておく等、すぐに対処できる準備を整えておくことをお勧めします。

※次亜塩素酸ナトリウム液は時間を追って消毒効果が低下するため作り置きは不適とされています

ノロウイルスによる食中毒を予防するために!

  • 👉手洗いの徹底
  • 👉食品の十分な加熱(特に、二枚貝等ノロウイルス汚染の恐れのある食品の場合は、中心温度が85℃から90℃で90秒間以上)
  • 👉調理器具などの十分な洗浄・消毒
  • 👉調理する人の体調管理(下痢や嘔吐等の症状がある場合は調理を行わないなど)
  • 👉嘔吐物などの適切な処理

みなさま体調に気を付けてお過ごしくださいね。

参考サイト